本日のNHKのデジタルネイティブは大変面白い番組でした。NHKは唯一まともなTVメディアだと改めて感じました。
前回述べたアバターについてですが、少し補足させて頂きます。
タイタニックの監督 ジェームズキャメロンの次回作は 「アバター」だそうです。
来年12月に公開。しかも3dシネマ。
「ドラマの舞台は、地球人が植民した惑星パンドラ。負傷した海兵隊員ジェイクが、アバター(化身)を使ってその星で暮らすようになるが、その星の先住民たちによる反植民地運動に巻き込まれていくというSFアクション」
http://eiga.com/buzz/20080225/1 より
アバターは化身とここでは書かれていました。
さて、昨日に引き続き、今回は メタバースについて 述べたいと思います。
今回の項は 若干荒く書いてしまっているので、色々と意見頂けると嬉しいです。
メタバースとは、「Meta(抽象的な)」と「Universe(現実世界)」が掛け合わされた造語 metaverse である。
定義は以下の通りです。
「The convergence of 1) virtually enhanced physical reality and 2)physically persistent
virtual space. It is a fusion of both, while allowing users to experience it as either. 」
(訳:①実質的(バーチャル)に、物理性を表現したリアリティー と ②物理永続性が保たれるバーチャル空間、を融合したもの)
『Metaverse Road Map -Passway to the 3D Web-』(John Smart, Jamais Cascio, Jerry Paffendorf, 2007)より
今回詳しく説明できないのですが、バーチャル virtual を仮想と訳していないのには、ここでいうバーチャルというのは、実質的な、本質的なという意味であるからです。
難しい説明なのですが、実質的な、本質的なとは、情報の本質的な部分だけを抽出して、再現したことをさします。
例えば、現実の世界では、日本銀行が発行した紙幣、コインというのがお金でありますが、実質的、本質的な世界では、紙幣、コインそのものがお金ではなく、その中にある情報 100円なら100円という情報だけを抽出して、再現(シミュレーション)した世界をさします。ここの説明は 若干自信がありません。
詳しくは、wikipediaのバーチャルワールドの項で
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3
さて、本題のメタバースの定義に戻ります。
分かりにくいとは思いますが、先程の定義の①と②をそれぞれもう少し噛み砕いて説明すると、
①に関しては、 私達がいるこの実際の世界上にはないけれども、電子サーバー上の中で、バーチャルに、物理性を持って、シミュレーションされてた世界を意味しています。CGの作成とかをイメージするといいかもしれません。ここで、お金や食べ物といったものは、お金そのものの情報 100円という情報、 食べ物でしたら、マクドナルドのフライドポテトという情報が 抽出され、再現されます。
② そのことに加えて、その世界の中にある 電子的に表現された物体が 永続的に、その物体が保たれている状態を指しています。
たとえ話なのですが、僕が寝る前に、机の上に、自分のメガネを置いて、ベッドに入っても、次の日の朝には、必ず机の上に、メガネがある状態が保たれていることを意味します。これは、現実の世界では普通ですが、電子上で再現された世界において、こうしたモノが保たれている永続性は、電子空間上で、現実世界と同様に、生きていくには、欠かせない要素です。
反対の話は、朝起きたら、突然部屋ごとなくなって、僕は 真っ白な世界の中にいたということになります。つまり、ものごとをいったん終えてしまうと、全ての情報がリセットされてしまう世界、TVゲームの昔のマリオを思い浮かべると分かりやすいのではないかな?と思います。
今回のメタバースの定義は、あくまで参考にした資料を基にしたので、他にもいろいろな定義があるかとおもいます
残念なことに、まだ wikipedia日本語版には、あまり書き込みがないのですが、今後こうした議論が盛んになれば幸いです。アメリカ版は盛んです
ではでは、今回はメタバースはこのへんにしたいと思います。
2008年11月11日火曜日
メタバースとは?
2008年11月10日月曜日
アバターについて
今回の投稿からは少し、趣旨を変えさせて頂きます。
セカンドライフに関わる用語に対する考えをまとめてみました。
まずは、アバターについてです。
アバターとは、端的に言うと、セカンドライフヤゲームで、プレイするキャラクターみたいなもので、自分の分身みたいなものです。最近では、モバゲーやヤフーなど立体的なゲームに関係なく、様々なネットサービスでも使われています。
元々の語源は、インドの方面の語で、神や仏の分身という意味が合ったようで、そこから派生して、今のユーザーの分身というキャラクター的な側面で使われるようになってきました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%90%E3%82%BF%E3%83%BC
そうした単なるキャラクターのようなものではありますが、注目されています。その理由としては、以下の背景が挙げられます。
メッセンジャー、掲示板など、従来の文字メディアにおいては、ユーザーの第一情報は、ユーザー名からのみであり、その次に、ユーザー自身が発信するメッセージそのものである。その為、限定的な情報しか手に入れられなかった。
しかし、アバターは、ユーザー名に加えて、顔や表情などの物理的情報が表示され、これまでのネットメディアにはなかった、第一印象というものがうまれて、コミュニケーションの中での情報量をより増やしていくと考えられています。(私自身は、これについては懐疑的です。)
例えば、アキバ形のアバターの人と出合ったら、ああ、この人はアキバ系のコンテンツが好きなオタクな人なんだなっという感じに、初めて会った人に対して、色々印象を抱き、コミュニケーションを図ります。これは、私達日常生活においては、初めて会った人でも、その人の表情を見て、この人はウマがあいそうだみたいなように、極めて一般的なことだったのですが、これまでのインターネット上のコミュニケーションでは、こうしたことはこれまでありませんでした。
こうしたことから、アバターは、非常に注目されています。
なので、ただのキャラクターと捉えないほうがいいみたいです。
ただ、本当にそうなのでしょうか?
一時期モバゲーが若者を中心に、非常に流行化しました。その中で、キーポイントとしては、アバター機能があったことが挙げられていました。このモバゲーはSNSで、mixiのユーザーの写真をアバターにしていました。ここでのアバターは、ユーザーのアイデンティティそのものを示していると言われていました。
そして、このアバターは、単にSLのように、服を着たりするのですが、その為には、SLと違って、運営会社さんからお金を支払う事で、アバターを色とりどりにできます。(正確な説明ではないが、結果的には同じ事) モバゲーの運営会社のDENAは、このアバター収益で、結構儲かったりもしました。というのも、アバター販売は、情報コンテンツ販売なので、固定費のみの、変動費ゼロの世界で、かつ、アバター自体の制作費なんて、とっても安いものです。
こうしたアバター販売ビジネスは、運営会社にとっては、安い制作費で、若い人達が馬鹿みたいにバコバコ売れるので、顔がとってもにやけていたはずです。
話が脱線してしまいましたが、僕はそうしたモバゲーの中を探索して、かつ、インタビューを通じて、感じたのですが、果たして、アバターがそんなに、このSNS内で、クリティカルに、コミュニケーションを活発にする材料になったのでしょうか?
結論から言うと、アバターよりも顔写真の方が遥かに効果が高いと思いました。
モバゲーは、表面上はゲームサイトと装っていますが、結構怪しいです。実際、やってみて、女性の方が顔写真を出すと、一斉にフレンド申請が来たり、掲示板の書き込みも大量でした。
ただ、この顔写真にも二パターンの現象が生まれる事も同時に分かりました。
1、かわいい女性の方の写真・・・沢山のユーザー(おそらく男性)が集う
2、いまひとつな女性の方の写真・・・写真が出ても、全然書き込みがない
かなり、露骨に反応が分かれるなーという印象を受けました。
僕が言いたいのは、単に、モバゲーがやばいということではなく、アバターよりも遥かに、顔写真を出す方が、コミュニケーションにおける情報量をより豊かにするなと感じました。SLとはまた異なるのですが、一般的なネットサイトにおけるアバターの効果に対して、とても疑問に感じます。もっと言うと、ないと思います。ヤフーのアバターは、邪魔なだけだと思います。
こうしたサイトがもともとアバターの機能提供を始めたのは、韓国のネットサービスで、爆発的にヒットしたのに、ついていっただけでしょう。しかし、こうしたものをただ付けるだけでもただ、あるだけの機能になってしまいます。
さらに、最近の日経等によれば、モバゲーにおけるアバターの収益が減ってしまっているとの事です。dena会社全体の売上高が 年間ベースで 10%減。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0810/28/news114.html より
記事によると、ユーザーに飽きられたとのことです。アバターは、決して多くのユーザーに支持されている機能ではないと考えています。
DENAさんのように、アバター事業で、成功した企業はいいと思いますが、今後新たにサービスを立ち上げる際に、安易に、アバターを付けても、あるだけの機能になってしまいます。
ではでは