2008年6月25日水曜日

メタバースにおけるモノの価値と消費

メタバースにおけるモノの価値と消費
環境情報学部4年 隈田原 幸大


1-1.モノの価値の構造

原初的な経済世界にいては、モノの価値は、構成している物質とその使用価値によって定められていた。そして現在の「消費社会」においては、モノの価値は、物質やその使用価値のみならず、「記号価値」というものによって規定される。「人びとは自分を他者と区別する記号として(最も広い意味での)モノを常に操作している」。まさに現代社会における消費では、そのモノの物質や使用価値ではなく、自分と他者を差異化するコード=記号価値が重要視されている



1-2.ヴァーチャルワールドにおけるモノの価値の構造

1-2-1.エバークエストのアバター取引分析

エバークエストにおけるアバターの価値は、①アバターの能力、②アバターのクラス、③性別、④取引時期、によって大きな影響を受けることがわかる。ここで注目したいのは、アバターの能力は重要な価値要因であるということである。また、その中でも、成長させるのは困難だが、いったんレベルが上がると強キャラに成長するMagic,Priestの価値が高いということ。また見かけも重要視される点にも注目したい。




1-2-3. 考察

MMORPG型メタバースであるエバークエストにおける、アバターの価値要因はどれも、エバークエストというプログラム(物語)による。本来、使用価値がないものに、エバークエストというアーキテクチャ(物語)が価値を付与しているのである。
OPEN-SOCIAL型メタバースであるセカンドライフは前の物語性を創出できていない。つまり、現実世界の物語の断片(アニメやゲームや神話や伝説など)を輸入(コピー)することでしか、商品に文脈が生まれず、使用価値も記号価値(特にコノテーションのレベルの価値)も生じない。


あと、もう一つあるので、よろしくお願いします。

2008年6月24日火曜日

これまでの研究成果について

皆様、こんにちは。
大倉です。

更新がぶつぎれな状態で、申し訳ないです。まもなく、きちんと再開できます。
まずは、これまで私達の研究チームがしてきたことがまとめられていないので、各項目ごとにUPします。
なお、一部これまでに書いたのとダブル部分があると思いますが、ご了承を。


メタバースの類型と将来像

総合政策学部 四年  大倉 豪紀



1、メタバースの4類型






Virtual worlds

現実からは閉じていて、仮想現実的な世界

Sony Home, Second life, WoW, FF online

Mirror worlds

現実とリンクした仮想現実

Google Earth,

Augmented reality

現実世界上に、電子情報を載せるもの

QRコード、めがね版コンピュータ

Lifelogging

現実世界上に、個人的な電子情報を載せる

Ipod+nike




(参考文献:Metaverse roadmap http://www.metaverseroadmap.org/index.html




2、Virtual worlds の4類型

















① MMO RPG 型

 運営会社がコンテンツの全てを作る 

 独自の世界観構築に有利 


② Open social 型

 ユーザもコンテンツを作る

 ユーザの多様な目的を満たす社会的な仮想世界

   Ex)Second Life など





③ Closed social

 運営会社がコンテンツを作る

 ユーザの多様な目的を満たせない?

   Ex) Meet-me 、PS-Home 


                                       


 ④ Game on open social

    セカンドライフの上に、ゲームが載る

    情報管理がしやすい+ユーザが入りやすい 

    
     Ex) LEFEND (セカンドライフ上のMMO RPG http://japaland.cubejapan.com/legend/



今後これらの類型について、より詳細に立ち入って考えていきます。
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Japan Metaverse Forum: メタバース類型~世界の構造・ユーザ目的による分類~