メタバースにおけるモノの価値と消費
環境情報学部4年 隈田原 幸大
1-1.モノの価値の構造
原初的な経済世界にいては、モノの価値は、構成している物質とその使用価値によって定められていた。そして現在の「消費社会」においては、モノの価値は、物質やその使用価値のみならず、「記号価値」というものによって規定される。「人びとは自分を他者と区別する記号として(最も広い意味での)モノを常に操作している」。まさに現代社会における消費では、そのモノの物質や使用価値ではなく、自分と他者を差異化するコード=記号価値が重要視されている
1-2.ヴァーチャルワールドにおけるモノの価値の構造
1-2-1.エバークエストのアバター取引分析
エバークエストにおけるアバターの価値は、①アバターの能力、②アバターのクラス、③性別、④取引時期、によって大きな影響を受けることがわかる。ここで注目したいのは、アバターの能力は重要な価値要因であるということである。また、その中でも、成長させるのは困難だが、いったんレベルが上がると強キャラに成長するMagic,Priestの価値が高いということ。また見かけも重要視される点にも注目したい。
1-2-3. 考察
MMORPG型メタバースであるエバークエストにおける、アバターの価値要因はどれも、エバークエストというプログラム(物語)による。本来、使用価値がないものに、エバークエストというアーキテクチャ(物語)が価値を付与しているのである。
OPEN-SOCIAL型メタバースであるセカンドライフは前の物語性を創出できていない。つまり、現実世界の物語の断片(アニメやゲームや神話や伝説など)を輸入(コピー)することでしか、商品に文脈が生まれず、使用価値も記号価値(特にコノテーションのレベルの価値)も生じない。
あと、もう一つあるので、よろしくお願いします。
セカンドライフ世界地図
13 年前
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